日本ヒューマンケア科学学会(以下、「本学会」という)は、人々が相互に理解しあいよいコミュニケーションをもって助け合いながら、健康に生活できるための科学の重要性を背景とし、医学、看護学、理学療法学、福祉学、栄養学、心理学など、それぞれ独立して研究がすすめられてきた分野を「ヒューマンケア」として統合を図っていく必要があると考え、広く研究者・教育者・実践者・消費者が集い、交流し、学問としての構築を図ることを目的として設立された。
本学会が、活動および会員の研究成果を広く社会に還元していくためには、企業、組織、団体等の産官学が連携する取り組みが少なくない。会員等が外部との経済的な関係で有する利益によっては、公正な姿勢が損なわれたり、研究によって得られる成果を社会へ還元(公的利益)するという本学会の職務遂行責務を果たせないことに発展する可能性がある。このような状態を利益相反(Conflict of interest (COI))といい、本学会はこれを適切に管理し、深刻な事態に陥ることを未然に防止すること、社会的信頼の維持と確保を行う必要がある。そして、本学会および学会員が行う学術活動に社会から疑念をもたれたり、信頼を損なうことのないよう、透明性、中立性の確保、説明責任を果たすための必要な措置をとり、安心して取り組める環境を整え、研究成果の普及や事業活動を推進するための指針を定める。